負の数って何

2-3の問題


2個のミカンを3個食べたら残りはいくつというのは考えにくいのです。
それなら、
「2つのミカンを3つの皿にのせたらミカンはいくつ余りますか、それともいくつ足りませんか。」
という問題はどうなるでしょう。
答は1つ足りないとなります。
長い歴史の中では、「1つ足りないから、計算できない。」というのが答でした。
でも、一つ足りないのも計算できるようにしよう、と考えた人がいたのです。
そして、一つ足りないというのを、-1(マイナスいち)とあらわせば計算できると考え出したのです。
「2つのミカンを3人で一人一つずつ食べたら、いくつ余る。それともいくつ足りない。」
という問題でも答が出ますね。
式: 2-3=-1(マイナスいち)
答:1個足りない。
ということになります。
こうして0より小さい数が考え出されたのです。
(「答:マイナス1余る」という考え方もあります。これはまた後で説明します。)

負の数 正の数


こうして、0より小さい数が考え出されました。
そして
0より小さい数を負の数。
0より大きい数を正の数といって区別するようになりました。

では、負の数の負って何でしょう。


(ちょっと雑談です)
漢字の成り立ちを考えるには分解して考えると良いのです。
まず、下にあるのは、貝。
昔は貴重な貝をお金の代わりにしました。
下にある貝はお金です。
では上にあるクのような形はなんでしょう。
これは人なのです。なんだか、てを前にのばして横を向いている人に見えませんか。
(他にも危という字にも、クのような形がありますが、これは崖の上で人がのぞいているところです。危ないですね。)
そして、貝と人をあわせて、借金を背負っている人を現しています。
負という漢字は、借金のことを表しているのです。
負というのはお金と関係が深いのです。
インドでは負の数を借金を表すために使われていました。
この知識は、本を通してだんだんヨーロッパに伝わりました。
数学者フィボナッチは、負の数を負債とか損失と考えて負を認め説明しました。
けれど、負という数があることが広まるには、それよりまだ長い年月がかかったのです。

生活の中の負の数


今は負の数も認められるようになって、生活の中にも負の数があります。
ドン○ところに使われているでしょうか。
山の動物たちが話し合っています。
タヌキ  マイナスイオンって電気製品をうってるよ。
クマ: そうですね、そういう訳のわからないのもありますが
  生活の中では、あちこちにちゃんとしたマイナスが使われています。
ウサギ: 温度計に使われてます。
サル: 冷蔵庫の温度も、マイナスで表示します。
クマ: 温度はマイナスで表すことがありますね。
   水の凍る温度を0度として、それより低い温度をマイナスで表します。
   これは、中に水銀の入った、マイナス10度まで測れる温度計です。
   0度の下に、マイナスの温度が、マイナス一度、マイナス2度とはかれます。
サル: アラビアの死海は、海抜マイナス418メートルです
クマ: すごいこと知ってますね。
  地図は海面の高さを0mとして高さを測っています。
  アラビアの死海というところは、海面よりずっと低いんですね・
  死海は、どんどん乾燥してしまうので、とっても濃い塩水でできていて、人が沈むことは難しいそうです。
クマ:他にもいろいろありそうですね

次は数直線でマイナスを表すと


数直線で負の数を表すと