昔の人と数の話


それはそれは大昔(おおむかし)、人は数(かず)を知りませんでした。
1,2,3と物(もの)の数を数えられなかったのです。
たべものが豊富(ほうふ)にあれば、たべものが無(な)くなれば取りに行けばいいのです。
でも、人の数(かず)が増(ふ)えると、食べ物をしまっておかなければなりません。
もっとふえると、食べ物をそだてなければいけません。
ヤギやウシを飼(か)うこともできなければなりません。
例(たと)えば、ヤギかいの少年(しょうねん)がいたとします。
ヤギかいの少年は、山へ行ってたくさんのウシを山の牧場(ぼくじょう)へ放(はな)して一日すごします。
そして山から帰(かえ)るとき、全部(ぜんぶ)のヤギがちゃんといるか確(たし)かめることができなければ、
ヤギをぶじに家(いえ)までつれて帰(かえ)ることができません。
そんなとき、ヤギはいの少年はどうやってヤギの数を確(たし)かめるのだとおもいますか。

そんなとき、ヤギかいの少年は、
袋(ふくろ)の中にヤギの数と同(おな)じだけの小石(こいし)を入れておけばいいのです。
袋(ふくろ)から石を出して、
ヤギが1匹(いっぴき)戻(もど)ってくるのと一緒(いっしょ)に石を袋(ふくろ)の中に入れると、
全部(ぜんぶ)の石が袋(ふくろ)に入ったときが全部のヤギがそろったときです。
石と山羊の数は同じ、こうやって二つのものをそろえると、数が多いか少ないかがわかります。
これを、一対一の対応といいます。
これが1.2.3と数えられる前の数の確かめかただったのでしょう。

ものをつかって 体を使って1 10ずつたばにして