国語 方言の授業

下伊那の方言

方言の授業


つい先日、2回目の学級の親子レクレーションで、カレー作りと星見をした。

 飯ごうの火をたきながら、
「昔の学校は薪ストーブだった。」
とか、
「当番はたき付けを持っていった。」
などと、昔話に花が咲いた。

 そのとき、たき付けの棒をおりながら「カゼガラ」という言葉を思い出した。
蚕を飼うには桑の葉を使う。桑のはう取ってしまって、すっかり乾いている太さ1センチくらい、長さ1.5m弱の棒をさして、
「昔はこの桑の棒のことをカゼガラと言った。」
というと、一人のお父さんが。
「カゼンボウと言ってた。」
と相づちをうってくれた。

子供の頃、よくこのカゼガラでチャンバラをした。
やれ、佐々木小次郎のツバメ返しだとか、宮本武蔵だとか、月形半平太だとか、それぞれに剣士の名前を付けて、カゼガラを剣に見立てて、闘ったものだった。

なぜカゼガラと言うのかはわからない。楮(コウゾ)のことをカゾといったし、桑も楮も和紙の原料だから、カゾが転用されてカゼになったんじゃないかなあと、子供の頃思ったことがあるが、たぶん見当はずれだろう。 
ここ何十年かこのカゼガラという言葉を使ったことがない。こういう言葉は死んでいく方言だ。(たぶん方言でしょう。
 数日後の参観日では、このような使われている方言や死んでいく方言の学習をした。授業をしながら、「方言が使われているか忘れられているか」を一覧表にした。
 調べてきた方言を発表していくと、お母さんたちの子供の頃には使っていた方言を、子供たちが知らないことがずいぶん多かった。使われなくなっていく方言が結構多いと思った。

共通語も大事だけれど、方言も大切にしたい。後日、方言をつかて作文を書いた。