自己紹介
初めての子供と会った日。
始めての授業では、子供たちは「年の先生みたいだけど、どんな先生かなあ。」と不安を持ってまっているのです。
そんな気持ちを切り替えて「なんだか今年は学校へ来るのが楽しそうだ。」と思ってもらえる出会いをしたいと思います。
そこで、私は、【何でも質問受付け】を行ってみました。
「名前は、野上俊二といいます。趣味はパソコン。これまで150本のソフトを作りました。だんだん学校へ持ってくるからね。
今日だけ、何でも質問を受け付けるよ。」
そしたら元気な子供たちで、いっぱい質問が出ました。
「年はいくつですか。」
これは予想した質問です。
「それは秘密です。でもヒントをあげますから家の人と相談すると分かるかもしれない。ヒントは虎年です。」
早速、次の日には家で相談して「○歳でしょう。」と言った人がいた。でもヒミツ。
「パソコン始めて何年ですか。」
「自分でパソコンを持ったのは13年前かな。みんなの生まれる前からだよ。その後、朝日CAIシンポジウムっていう朝日新聞社の行った会で東京で発表したよ。
その後、学研からソフトを5本売り出してくれた。学研っていうのは本屋さんの名前だから知ってる人もいるよね。
去年は、松下視聴覚研究賞と副賞150万円とかもらいました。パソコン買っちゃっておしまいだけど【笑い】」
「パソコン始めたのは何歳ですか。」
「1歳です。【笑い】 それ言うと年が分かるからね。うそです。」
「結婚したのは何歳のときですか。」
「結婚してから何年たちますか。」
「3組の先生は新婚ほやほやだよ。2組の先生はこれから。
若いって良いね。だって、若い頃は、担任発表で、○年野上先生って呼ばれると、子供たちがにこにこしてヤッターなんて声も
聞こえたけど、今日は、名前がわかると、みんなしーんとして【けっこう年の先生だ】なんて雰囲気が伝わって来るんだもの。」【笑い】
「次の質問は」
「妻の名前は、何っていうんですか。」【笑い】
妻っていわれたのは初めてで、すぐには立ち直れなかったけど、次も「妻の年は何歳ですか。」って追い打ちをかけられておろおろしてしまった。年は秘密。
「得意なことは、なんですか。」
「えーと、指を抜くのが得意です。親指を取っちゃうやつ。」
「しってるー。」
「そう、今の子供たちは知ってるーって言うんだよね。知ってても内緒だよ。」って
やってみせると何人かは驚いて、何人かは早速種明かしを始めた。
「昔の子供は驚いてね、で、もう一度やってって言ったけど。
で・・・もっと小さい子供なら驚いてくれるかなあって、一年生にやって見せたら、どうだったと思う。それがね、たいへんだったんだ。
・・・・びっくりしておしっこしゃー。【笑い】
ごめんごめんってあやまって、じゃあもっと小さい子はどうかなあって、次は1歳の子供の目の前でやってみた。やっぱりおしっこするかなあ
っておもったんだけど、全然なにがおこったか気がつかなかった、【笑い】指が抜けたって、分からないんだね。」
昔の話は難しいんだけれど、うまくすれば喜ばれる。
その後、「お金はいくらありますか。」なんていう、現代っ子の質問にも答えて、
今度は一人一人自己紹介をしてもらうからねって、分かれました。
そのあと廊下で握手したけど、みんなと出来なくてごめん。あしたは、全員と握手してさよならしよう。