大井の歴史
この井水はいつごろ作られたのでしょうか。
大井が最初に作られたのは、平安時代の終わりの頃の1058年のことです。
作った人は、豪族奥山平太夫貞兼といいます。
奥山平太夫は、1057年に、現在の飯田市伊賀良に25町という広い土地をもらいました。
その土地には、田んぼや未開拓の土地や畑が含まれていました。
このような、地方の私有地を持った有力者を【豪族】といいます。奥山氏は豪族です。
また、豪族や寺社や貴族のものとなった土地を【荘園】といいます。奥山氏がもらった土地は荘園です。
飯田には、奥山平太夫という豪族が荘園をもっていたのです。
奥山氏一族はこの地に住みかをつくりました。
そしてそこで使う飲み水や田の水を、松川から井水をつくって引きました。
これが大井のはじまりです。
奥山一族は、この後、100年ほどこの付近の開拓をおこないました。
そして他の荘園のように、税金を納めなくてもいい権利を得て、ますます強くなっていったのだと思われます。
また、土地を守るために、戦いの準備ももしたでしょう。
平安時代の終わりには、このような荘園が全国に広まりまっていきました。
そして、その中から、武士が生まれてきたのです。
参考資料:「大井と奥山平太夫」村沢武夫 著
今後、、江戸時代の井水、江戸時代の農業などに発展させていく予定です。