漢字の辞書
漢字の辞書の選び方
4年生になると辞書を買います。漢字の辞書と国語の辞書です。
辞書は、兄さんや姉さんが持っていれば、兄弟で仲間に使うのでもかまいません。でも、あまり古い物はおすすめできません。
参観日に辞書について話す予定でしたが、来られない方もいると思いますので、話す予定のことを書いてみます。
前の学級通信で、藤堂明保さんの書いた辞書が以前はよかったと書きました。
私は以前、小学校で習う漢字を全部辞書で引いて調べたことがあります。そのとき、この辞書の解説が一番良いと思ったのです。
その後、この人の書いた本は、大人版があってずいぶん有名なことを知りました。
そのハンディ版は、【東京大学「教養学部報」に「形態にも便利な小型の辞書はたくさんあるが「○○」(藤堂明保・他編 ○○社)をすすめたい。
・・・・一字一字の意味の解説が優れている。」】という帯がついていることからも、いい辞書であることが伺えます。
この版の児童用がA社の辞書であり、児童用に漢字の意味の解説をきちんと書いた最初の辞書だと思います。
著者は漢字の意味解説の研究では世界の第一人者だったのです。
この小学生用の辞書はよく売れて、今でも小学生用には一番売れていると言われています。
そこで、各社この辞書のまねをして、漢字の意味の解説を乗せたのですが、同じことを書くと著作権にふれます。
著作権があるから、うまい文を書いた本が出てしまうと、それを乗り越えるのはなかなか難しいのです。
まして、藤堂さんは漢字研究の第一人者でしたから、その解説はなかなか乗り越えられなかったのです。
その後、C社からも、有名な教育者の名前をつけた本が出ましたが、まだまだ。D社も紙の良い本を出しましたがまだまだと感じていました。
こうして、藤堂さんが亡くなって10年以上たちました。
今もきっとこれを越える辞書はないかなあと思いながら、久しぶりに、数社から見本を取って比較しました。
ところが予想に反して、D社からなかなかいい本が出ていたのです。
髪質も良いし、解説もなかなかです。藤堂解説に大変近いと感じました。漢字数が少ないのも現在の小学生に向いているようでした。
ふと、A社の売り上げを抜くかもしれないと思ったほどでした。
そこで、私は今年はD社またはA社の漢字辞典を推薦します。比較してみてください。
もちろんそれ以外の辞書でもかまいません。