もりの小学校=>プリント集

間違えもうれしい もり小式漢字ドリル


一周目の80枚を使ってみて

子供たちが漢字の書き取りテストで100点取るのはうれしい。 でもそれだけでなく、間違えてもうれしい。
間違えを喜ぶっていうのは、変な人だと思うかもしれません。 でも、私はこのプリントを使っていて、子供が間違えてくれるのをうれしくなってきました。
それは、まず、間違えるのは、他の漢字は覚えていると思えるからです。
子供たちには、80枚のプリントを渡してあります。 プリントは、宿題でやったり(枚数は自由)毎日の5分間ドリルでやったりします。 それをホッチキスで留めて提出するのです。 もり小式プリントでは、多くても3枚前には答えが書いてあります。それに、前のページに答を書いたばかりです。 それなのに間違えるということは、答えを見て書いているんでは無い。 覚えたのをかいているから、間違えるんです。 (プリントの構成は実物を見て下さい。16枚1組になっています。)
間違えなかった字は覚えているということになります。子供の覚え具合がわかる、ドリルとテストが一緒になったプリントです。
それから、「間違えちゃだめ。」とも思わなくなります。
1枚目のプリントは、答えが書いてあるんで、間違えません。 2枚目のプリントで100点取るのは、1枚目を見て書いたからかもしれません。 1枚目や2枚目は、覚えるためのプリントです。100点取りやすいのは当たり前です。
ところが、1枚目や2枚目は満点だったのに、3枚目で間違えるのは、(写したんではなくて)覚えた漢字を書いたから間違えたのです。 こうなるのは、紙が違うからです。 前のプリントを見るより、頭に入ったのを書くほうが楽。そこで、頭に入ったのを書いて、間違える。 間違えを見て、私は、間違えたけど少しおぼえたなあ、他の漢字はいいなって実感するのです。
この間違いは、プリントを進めることで、正しい漢字へ自動修復されます。 まず、4枚目のプリントで、正しい漢字が書かれている場合があります。 きっと、何枚か前の正しい漢字を見たんでしょう。 自分で、おかしいなと感じたのでしょうか、答えがあるから見れば良いのです。それで正しい漢字を覚える。
でも、おかしいと感じなくても良いんです。 5枚目のプリントは、漢字の使い方は変わりますが、これまでと同じ漢字を見て書くプリントが出てきます。 自分でおかしいと感じなくても、プリントで、自分の覚えた漢字と、正しい漢字を見比べるようになっています。 これで、間違いに気がついて、間違えた漢字の記憶が正確な漢字になおされるのです。
それでも間違える場合は、担任の出番です。
ホッチキスで閉じられて提出されたプリントは、後ろから見ます。後ろの方が間違えていることが多いからです。 間違えた漢字があるときには、そこへ×、○はつけません。100点のときだけ大きな○。 そして、間違えた漢字を見つけたら、一番上の紙に、間違えた漢字と正しい漢字を書いておく。 間違えた漢字を間違えた場所で訂正しておくだけではだめです。 プリントの束の中まで見ないことも多いですから、確実に目に留まる一番上のプリントで訂正しておく。 その子に直接正しい漢字を伝えるのも効果的です。
その後、使い方を変えて9~12枚、13~16枚と、同じ漢字が繰り返されますから、 これで確実に漢字を覚えます。
それでも間違えたら、このプリントを繰り返すことで訂正という話は、また後日。
子供の間違えをあげてみます。
【標】の右上の部分が【曲】と横に1本多かったり、画数の多い字で、さらに画数が増えることは良くあります。
【以】の最後の画が【|】になるのもありました。珍しい字は間違えやすい。
【[この]ましい】の漢字を聞きに来た子もいます。【好む】っていう読みもこのプリントで覚えられる。
こんなふうに間違えるのを見て、間違えやすい漢字を多く知るのも楽しみです。
子供の間違えを、楽しみながら、間違えても余裕を持ってみられるのは、このプリントの良さです。 それが、このプリントが良いプリントだという証拠だと思っています。
子供たちは、ププリントを渡す前は「漢字はいやだなあ。」って言う声がありました。 でも今は、「このプリントなかなか良い。」って言ってくれる子もいます。
一番の難点は、プリントを刷るのに時間がかかるということです。紙は倹約のために、わら紙へ裏表印刷しています。
これさえ乗り越えれば、漢字プリントはやみつきになります。
漢字プリントは、もりの小学校においてあります。←(現在2022年は販売に移行中)