辞書を選ぶ 1

今、漢字の作りが面白い


漢字の作りっていうと、【林】は【木】が2本、【森】は木がいっぱいだから3本、4本はジャングルかなあって程度しか、私は習わなかった。 でれど、今の漢字研究はずっと進んでいて、とても面白い。
【雨】は【天】から水が落ちてくる様子を字にしたもの、雨の仲間では【雪】が分からなかったんだけど、今は分かる。 雨の下の【ヨ】の形は手だそうで、空から落ちてきて「手に乗る雨」が雪なんて説明されると、とても雪の字がすてきに思えてくる。
手に関して言えば、【右】の【ナ】は右手、左の【ナ】は左手だから書き順が違うということは、知られている。 そこですてきなのは、この【ナ】の形の手を2つ合わせると、【友】という漢字になるっていうこと。
どうです、手をつないでいるのが【友】だなんて、すてきで、面白いでしょう。
話変わって、
4月は、漢字の練習帳が、学校出入りの業者から何種類も届く。
どれも似たようなもになっている。そのわけは、ある会社で良い練習帳・よく売れる練習帳を出すと、他の会社もまねをするからだ。 中身だけでなくて、表紙の絵まで、よく売れる会社のものにそっくりになってくる。
でも、よく似ているからどれでも同じでは、決してないのです。 そっくり同じ物は著作権侵害になるから作れない。だから最初に作られた良い練習帳はなかなか乗り越えられないとも言えるのです。
漢字練習帳をよく比べると、その違いが見えてくる。
「どれにしようか。」
と、ちょうど、開いたA社の練習帳は、【民】という字を練習するようになっている。
「そのの挿し絵、民話って書いてあって、かさこじぞうの絵があるよね。でも、漢字の成り立ちが書いてある会社があるはずだよ。他のと比べてみようか。」
次に開いた、B社は漢字の成り立ちの説明をしてある。
「ヤリの変化して出来た字、みたいに書いてあるけど、ピンとこないね。」
ところがC社の練習帳には
「民は目をヤリでつぶすのが成り立ちと絵にあるね。」「目をつぶして見え無くされた人が民なんだ」
と、漢字の成り立ちをちゃんと書いてある。 なんだかこの漢字ができたのはすごい時代だなあって思うけれど、これが漢字研究の成果なんだなとも思う。
で、漢字の説明を見比べたりして、漢字練習帳を選ぶのです。
また、話変わって
4年生になると、漢字辞典を買いますが、これも漢字の説明で見比べるとみんな違っていて面白いのです。
3年前は、藤堂明保さんの辞書に対抗できる辞書はなかった(と私は思う)けれど、今は、出てきています。初版が出たのは昭和48年で、それから何年もたつものね。 各社乗り越えようって、研究を進めているのです。この辞書もそろそろ改訂の時期かもしれません。
話が長くなるので、なんでこの辞書が良かったか等の続きの話は参観日に。